日本一うまいトコロテン

言わずと知れた “ 上越の夏の風物詩 ”

[目 次]
1.授けられた「日本一」
2.透きとおる“味”と“見た目”
3.峠越えの一服ドコロ
4.営業期間は、4月~10月まで

授けられた「日本一」

 国道253号を走っていると、初めて通る人でも思わず「えっ?」と目を惹くあの看板。

「日本一うまいところてん」看板
いかにもトコロテンらしい、青地に白抜きの文字がよく目立つ。

 そう、知る人ぞ知る、というか、おそらく大島区内ではもっとも高い知名度を誇っているに違いない、下達(しもたつ)の「日本一うまいトコロテン」さんです!毎年夏になると、涼を求め、わざわざココのトコロテンを食べるために県内はもとより県外からも大勢のお客さんがやってくる名店なのですが……さぁ、これを読んでいるあなたは、これまで行ったことありますか?

 上の写真の「大平」の交差点から、菖蒲・大島方面に県道13号を曲がってしばし直進。北越急行ほくほく線の「ほくほく大島駅」を過ぎるとすぐに左の細い道に案内する看板が出てきます。すると川越しに見えてくるのが、豊かな緑に囲まれたトコロテン屋さんの店舗です。

眩しい緑に囲まれた店舗
眩しい緑に囲まれた店舗。

 店舗の前まで来て初めて、「日本一うまいトコロテン」というのが、じつはキャッチコピーではなくて店名だということに気がつく人が多いみたいですね。

 当代5代目の店主によると、店主のお祖父さんにあたる3代目のときに、全国のところてんを食べ渡り歩いていた行商がこの店のところてんが日本一!と認定してくれたのだとか。そのとき、現在も店頭に架かる大きな暖簾も贈られて、以来この「日本一うまいトコロテン」が店名になったそうです。

、、、もはや、現代の伝説ですね!

透きとおる“味”と“見た目”

見よ、この美しさ。

 原料の天草(てんぐさ)を煮て、ドロドロになった煮汁を冷やしたものを「ところてん突き」で細く突き出して作るところてん。つまり原材料は、天草と水、だけしかありません。昔からの仕入れ先と製法、それに変わりなく出続ける岩清水。これが大切なのでしょう。

 磯の良い香りは残るけれども磯臭さはまったくなく、色もご覧のとおりの艶と透明感。キリリと冷えたプルプルの触感で、つるッと喉を潤していきます。卓上にはお酢、醤油、青じそのタレの3種が並んでおり、お好みの味付けで楽しめます。個人的には “青じそ” がイチオシ!これが本物のトコロテンかと、とにかく美味しいです。

自由に汲めるトコロテンの岩清水
自由に汲めるトコロテンの岩清水。

 店内では岩清水も自由に汲めるようになっており、ボトルに入れてお持ち帰りする人もいるそうです。毎年必ず水質検査をしているそうで、看板には「PH 6.9 硬度 29mg/L」と書かれておりました。

峠越えの一服ドコロ

 お店の壁には一枚の古い写真が。同店の創業は明治18年(1885年)だそうです。130年以上も続いている老舗なんですね!

店舗に展示されていた古い写真。
店舗に展示されていた古い写真。

 現在、大島(上越市)から松代(十日町市)に向かう国道は大平を直進して儀明のトンネルを抜けていきますが、店主に伺うと、トンネルができるより以前は、このトコロテン屋の前を通って中野集落から松代の峠集落を伝う道(現在の国道403号)が主要街道だったそうで。まだ徒歩で旅をする人が多かった頃は皆、山越え前の一服、あるいは山越えを終えたあとの一服に、この場所で休んでいったのだという話を教えてくださいました。

 松代の峠集落といえば「星峠の棚田」として全国のカメラマンに名前が知られ、現在でもとびきりに美しい棚田風景が見られるスポットです。きっと明治の旅人は、いまよりもさらに一枚一枚が細かい、壮大な棚田風景を横目に歩を進め、ひと山越えたところにあったトコロテン屋で大きな息をつきながら草鞋を脱いだんだろうなぁ。なーんて想像をしてしまいます。

春、田植え前の星峠
春、田植え前の星峠

営業期間は、4月~10月まで

 昨年は日本テレビ系列の【秘密のケンミンSHOW】で取り上げられたこともあり、普段から人気のお店がさらに人気大爆発。夏休みの時期には長蛇の列ができていましたが、今年(2020年)は新型コロナの影響で昨年ほどの混み具合にはならず、半分以上が県外ナンバーだった車も今年は「新潟」や「長岡」ナンバーが大半だったそうです。

 例年、雪解けとともにお店の準備をはじめ、4月にオープン/10月の体育の日までの営業期間とのことで、今年は10月11日(日)までの営業を予定しているとのこと。

持ち帰り用のパック詰めにもしてくれます。

 注文時にお願いすれば、同じ料金で持ち帰り用のパックに詰めてもらうことも可能です(この場合は、からしと青じそのタレを付けてくれます)。

 また、自分で突いてみたい!という人は「ところてん突き」も販売しているので、「突く前のところてんキューブ」と「突き」を買って帰るという手もありますよ♪ 私もチャレンジしたことがありますが、意外ときれいに馬蹄型になるよう皿に出すのが難しく、より一層店主の腕の良さを知ることができます。笑

地元産の野菜直売や棚田米のおにぎりも。
地元産の野菜直売や棚田米のおにぎりも。

 また店内には、地元のおばあちゃんが作っている野菜の直売や、棚田米でつくられた “こだわりおにぎり”(こちらは週末限定)などもありますので、ところてんとご一緒に是非どうぞー!

店舗情報
『日本一うまいトコロテン』
住 所〒942-1104
 新潟県上越市大島区下達460-2
電 話025-594-3701
営業時間午前10時~午後4時
営業期間4月~10月
料 金ところてん1人前
 330円(テイクアウト可)
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